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2005.12.26

マックス26話(泣)

 太田愛脚本、エリーが主役。だから、パーフェクトな作品を期待していた。

 でも、些末な3点において、パーフェクトじゃなくなってしまった。しくしく。 いや、もちろん、エリーの演技はパーフェクトだから、作品としての評価は最高級なんだけどさ。 完全無欠ではなかった。 しくしく。

 うちふたつは、八木監督の演出上の問題。

 第1。カイトとコバ両隊員がエリーを見つけ、その説明を聞いて、思わず引くシーン。 台車かなんかを使ったみたいだし、もしかして監督がヒッチコック演出好きなのかもしれないけど、あれは無意味かつ醜怪。 ぜひともDVD版ではカットしてもらいたい >円谷プロ。

 第2。 たぶん、もうあっちこっちで叩かれてると思うけど、古理博士につめよるミズキの演技ね。 あれは演技とかいうレベル以前の屑。 DVD化のときは、ぜったいカットしていただきたい >円谷プロ。

 まあね。DASH成員の演技力のなさは、いまにはじまったことじゃないわけで、お話にならないレベルだし、もう見捨てて久しいから、このさい見逃してもいい。なんつったって、エリーと古理博士はパーフェクトなんだからさ。

 だけど、脚本で致命的ミスがあった。

 愛してやまないウルトラの純文、太田愛さんだが、これだけは許せないと明記しておかないと。 同じ文筆業の、いささか先輩としては。

「まぼろしのじゅう」

 これは日本語ではない。 断じてない。 2度使ったので、ミスではない。

 こうなった理由は、なんとなく想像できる。「けもの」がテレビの放送コードにひっかかるんでしょう? 違うかもしれないけどさ。 似たような使用禁止語は出版にもあるから。

 たとえば「屠龍」ってひこーきの名は、ちょっとやばい。 「けもの」「けだもの」はOKだけどね。 新聞では「四つ足」がだめ。 そういうやつだと思う。 違うかもしれないけど。

 でも、だったら「げんじゅう」でいいではないか。 幻獣で。 新聞番組欄のタイトルは「伝説の幻獣」だったわけだし。

 とにかく、日本語として、幻獣「げんじゅう」なら通じる。 「まぼろしのじゅう」は通じない。 日本語力、なさすぎるぞ。 映像の連中。

 頭にきまくってるから、日本ではじめて「幻獣」という言葉を使った本を紹介してやろう。 うちにはなぜか、2冊あるぞ。

max26

 太田愛さんなら、かならず持っているであろう『幻獣辞典』(晶文社、1974年刊。ホルヘ・ルイス・ボルヘス著、柳瀬尚紀訳)じゃ。

 だから、「げんじゅう」でいい。 「まぼろしのじゅう」は日本語ではない。 こういう勝手な日本語を、一脚本家がつくってはいけない。 これは文筆業者としての、モラルの問題だからね。われわれは日本語を破壊する方向で運命づけられた、コピーライターとは違うんだ。  いいかな、太田さん?

 ということで、この3点を見逃せば、すてきな太田純文でした。 この路線、太田さんには今後もつづけてほしい。 ただし、太田純文を映像化できる監督は、郷太しかいないのかも。 八木監督はこれまでとてもいい印象だったのに。 今回は大きな瑕疵がのこった感じで。

【06.1.31追記】
30話「勇気を胸に」をチェックしたら、「けもの」という言葉が出てきた。 つまり、「けもの」は放送コードで禁止になっていないということ。

こうなると、ますます「まぼろしのじゅう」の意味がわからなくなる。ちなみに、30話で「けもの」といったのもショーン。 したがって、読みまちがい説もありえない。 どーなってんだよ~。

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コメント

人のミスはわかるんだけどね~。自分のミスは見逃すことが多いのです。もちろん、自分じゃ「まぼろしのじゅう」なんて書かないけど。

投稿: よが | 2005.12.27 15:10

すごいなあ、私は完璧にスルーしてましたよ。
日本語にこだわる翻訳業のおじさん達はさすがだなあ。
かっこいいなあ。

これからは、もう少し、注意して観ます。

投稿: 細@獏団 | 2005.12.27 12:56

幻獣も古理博士の台詞で出てきた。だからこそ、故意なんだよね。 太田さんの脚本段階では、たぶん「まぼろしのけもの」になっていたのが、「けもの」が使えないってんで、現場レベルで変えたんじゃないかとも思うんだけど。

ショーンは日本語でブログ書いてるくらいで、幻獣は読めると思うよ。あの人、意外と多才なんだよね。

投稿: よが | 2005.12.27 09:13

「幻獣」って言葉も台詞で出てきたような気がするんだよね。犬塚弘の台詞だったかな。

「じゅう」はほんとに一瞬耳を疑った。「も、もしかして漢字が読めなかったのか?」なんて思ったりして(笑)

投稿: よーいち | 2005.12.26 23:02

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» 娘さん、今の感情は? [nationwiseのZALEGOTOぶろぐっ!]
太田脚本月間2本目。 「お得意」のファンタジーもの。 OPもクリスマス仕様。こういう細かな「遊び」が本と好きですね。 その前に・・・ えってぃーなエリーはこれで補完してください(爆。 古理博士は狐狸庵先生から来てるのかな? 古理博士役は犬....... [続きを読む]

受信: 2005.12.27 07:35

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